医療機関で支払う自己負担額はどのくらいですか?
後期高齢者医療の一部負担金
- 現役並み所得者 医療費の3割負担
- 一定以上の所得の方 医療費の2割負担
- 一般的な所得の方 医療費の1割負担
現役並み所得者とは?
前年の住民税の課税所得が145万円以上の後期高齢者医療の被保険者と、その世帯に属する後期高齢者医療の被保険者は全員3割負担となります。
医療費の自己負担割合は、資格確認書に記載されており、毎年8月に前年の課税所得等をもとに見直されます。
一定以上の所得の方とは?
前年の住民税の課税所得が28万円以上145万円未満の後期高齢者医療の被保険者がいる世帯で、「年金収入+その他の合計所得」が被保険者が1人の場合は200万円以上、被保険者が2人以上の場合は合計が320万円以上の場合、その世帯に属する後期高齢者医療の被保険者は全員2割負担となります。
医療費の自己負担割合は、資格確認書に記載されており、毎年8月に前年の課税所得等をもとに見直されます。
3割負担の方が1割又は2割負担に変更になる場合とは?
後期高齢者医療の被保険者と同じ世帯の70歳以上の方の収入金額の合計が520万円未満であれば「基準収入額適用申請書」の提出により2割負担または1割負担になります。
もし、後期高齢者医療の方がお一人で、他に70歳以上の方がいなければ、その方自身の収入金額の合計が383万円未満であれば同じく「基準収入額適用申請書」を提出することで2割負担または1割負担になります。
基準収入額適用申請をするときに必要なもの
- 申請者の身分証明書
- 確定申告書の写しなど前年の収入がわかるもの
ご注意
- 収入金額の判定基準は、令和4年10月から一部変更となりました。
- 申請により負担割合の変更が認められたときは、原則申請した翌月から変わります。
病院にかかった時の自己負担限度額と食事代について
病気やケガで診療を受けたときや訪問看護サービスを受けたときには、資格確認書に記載されている自己負担割合に応じて医療費のご負担をしていただきますが、その金額については1ケ月単位で上限が定められております。
これを「自己負担限度額」と言います。
また、入院したときの食事代についても、1食あたりの金額が定められています。
自己負担の限度額について
病院にかかった時は世帯の所得区分ごとに定められた限度額まで医療費を負担します。
世帯区分 | 外来(個人単位) | 外来+入院(世帯単位) |
---|---|---|
現役並み所得3 課税所得 690万円以上 |
252,600円+(総医療費-842,000円)×1% 高額療養費の該当が4回目以降の場合140,100円 |
252,600円+(総医療費-842,000円)×1% 高額療養費の該当が4回目以降の場合140,100円 |
現役並み所得2 課税所得 380万円以上 |
167,400円+(総医療費-558,000円)×1% 高額療養費の該当が4回目以降の場合93,000円 |
167,400円+(総医療費-558,000円)×1% 高額療養費の該当が4回目以降の場合93,000円 |
現役並み所得1 課税所得 145万円以上 |
80,100円+(総医療費-267,000円)×1% 高額療養費の該当が4回目以降の場合44,400円 |
80,100円+(総医療費-267,000円)×1% 高額療養費の該当が4回目以降の場合44,400円 |
一般2 |
1 18,000円 |
57,600円 高額療養費の該当が4回目 以降の場合44,400円 |
一般1 | 18,000円 8月から翌年7月の年間限度額 144,000円 |
57,600円 高額療養費の該当が4回目 以降の場合44,400円 |
区分2 |
8,000円 | 24,600円 |
区分1 住民税非課税等 |
8,000円 | 15,000円 |
医療費が限度額を超えた場合
1ヶ月の医療費が限度額を超えた場合は、その超えた分が「高額療養費」として支給されます。
「高額療養費」に該当される方には、申請についてのご案内が届きます。
一度申請すると次回該当分からは、自動的に登録した口座に振り込まれます。
区分2及び区分1について
同じ世帯の方が全員住民税非課税である世帯は「住民税非課税世帯」とよばれ、その中でも区分2もしくは区分1という区分に分かれます。
区分2に該当する方
世帯の全員が住民税非課税で所得が1円以上ある世帯。
または公的年金収入が806,700円を超える世帯。
区分1に該当する方
世帯の全員が住民税非課税かつそれぞれの所得が0円の世帯で、公的年金収入が806,700円以下の世帯。
入院したときの食事代について
入院したときは、1食あたり定められた食事代を負担していただきます。
また、長期療養が必要なため療養病床での食事代・居住費についても定められた金額を負担していただきます。
令和7年4月より、食事代が変更となりました。
世帯区分 | 食事代(1食あたり) |
---|---|
一般・現役並み所得者 |
510円 |
区分2 | 90日までの入院 240円 |
区分2 | 90日を超える入院(過去12ケ月の入院日数)190円(注釈1) |
区分1 | 110円 |
(注釈1):過去12ヶ月の入院日数のうち世帯区分が区分2に該当する期間が90日を超えた場合に、マイナ保険証をご利用の方であっても改めて申請が必要になります。
世帯区分 | 食事代(1食あたり) | 居住費(1日あたり) |
---|---|---|
一般・現役並み所得者 | 510円 | 370円 |
区分2 | 240円 | 370円 |
区分1 | 140円 | 370円 |
区分1(老齢福祉年金受給者) | 110円 | 0円 |
限度額の適用について
後期高齢者医療の方については、入院したときに支払う医療費が、あらかじめ自己負担の限度額までと定められています。
しかし、世帯区分が区分2や区分1に該当している非課税世帯の方・「現役並み所得2」及び「現役並み所得1」に該当する方が、病院の窓口で適用を受けるには世帯区分が記載された資格確認書またはマイナ保険証を病院に提示する必要があります。
限度額適用の対象となる後期高齢者の方が入院することになりましたら、事前に世帯区分が記載された資格確認書の交付を受けるか、マイナ保険証を利用してください。
世帯区分が記載された資格確認書の交付を受けても、病院への提示がない場合は、自己負担限度額の金額が適用されません。
更新日:2025年08月04日