保健師の健康アドバイス
更新日:2016年01月26日
ちょっと気にして無言の臓器「肝臓」の病気
肝臓はどんな働きするの?
肝臓は栄養分の生成・貯蔵・代謝や薬や薬物の分解・ホルモンの調整・胆汁の産出など重要な働きをしています。みなさんもご存知のとおりアルコールを分解する仕事も肝臓で行われています。肝臓は他の臓器と違い、再生能力や予備力を持っているため、病気などで障害を受けても症状が現れません。著しく進行して病気が発見されたり、自覚症状がなく健康診断で発見されることがあるため、「無言の臓器」と呼ばれています。
肝臓の病気の中で今注目されているのがウイルス性肝炎です。
肝炎を起こす原因は色々ありますが、わが国では、肝炎ウイルスの感染によるものとされています。その中でもA型肝炎、B型肝炎、そして原因となるウイルスが新たに発見された「C型肝炎」があります。特にC型肝炎は、多くの人が持続感染の状態となり慢性肝炎になる人も多く、一部は肝臓がんへと進行するといわれています。このウイルスが発見される以前は常習飲酒家で肝障害のある人がアルコール性肝炎と診断されていました。しかしこの中にC型肝炎の人多くいることがわかりました。
C型肝炎ウイルスは血液が体内に入ると感染します。
- C型肝炎ウイルスが含まれている血液の輸血等を行った場合
- 注射針、注射器を感染している人と共用した場合
- 感染している人に使用した器具を消毒などを行わずにそのままいれずみやピアスをした場合など
ウイルス性肝炎に感染しているかどうかは血液検査で調べます。
B型C型ウイルス性肝炎については、町でも平成14年度から基本健康診査と同時に受けることができるようになりました。(HCV抗体検査 HCV-RNA検査)日常生活ではC型肝炎ウイルスに感染することはほとんどないことがわかっています。ですから、現在のところ詳しい検査を1回受ければよいとされています。
ここであなたの危険度をチェック!!40歳以上
- 過去に肝機能の異常を指摘されたことがある
- 大きな手術や妊娠出産時などで大量出血したことがある人
- 平成4年以前に輸血を受けたことがある人
- 輸入非加熱血液凝固因子製剤の投与を受けたことがある人
- フィブリノゲン製剤の投与を受けたことがある人
注:5と6について、こころあたりのある方は病院へ確認することも大切です。 1つでも当てはまる人は一度肝炎検査をうけてみましょう。 また他の肝炎を発見するためにも、肝機能検査を受けましょう。
感染していなくても、肝臓は体のなかではなくてはならない臓器です。
日ごろから肝臓をいたわりましょう。
- お酒は適量(日本酒なら1合、ビールなら中ビン1本)を守り、休肝日をつくる
- 過労をさける
- 薬をみだりにのみすぎない
- たんぱく質、ビタミンを十分にとる
- 規則正しい生活をする からだを休ませる
- 定期的に健康診査をうける
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