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会津人参の再興を通じ、新たなビジネスチャンス創出へ。

更新日:2017年02月27日

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会津美里町の新鶴地域では、かつて会津人参の生産が盛んでした。会津人参とは、薬用人参として知られるオタネニンジンを指します。栽培が始まったのは300年ほど前。江戸時代の中ごろ、会津藩の御薬園でとれた種子によって民間に栽培が奨励されたことがもとになっています。しかし現在では、価格の下落や後継者問題などで生産農家が数えるだけになってしまいました。そんな状況に一石を投じようと動いたのが、町内に工場を持つ第一通信工業株式会社。取締役で技術部長を務める山内潤一さんを中心に、伝統産業を次世代に残し、町の名物として再び地域に根付かせようという挑戦が始まっています。

異分野への挑戦を後押しした、元社長(現会長)の熱い思い。

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第一通信工業は東京を本拠地に、通信機器や半導体製造装置の修理を行う会社。農業はまったくの異分野でしたが、会長の熱意によって伝統産業復活に挑むことになりました。町から生産農家の激減を知らされた元取締役福王寺氏は危機感を覚え、会社にオタネニンジン栽培の事業化を訴えました。その思いが実り、2012年には会社の新事業案として研究開発をスタート。計画検討に1年、土づくりと畑づくりに1年を費やし、2014年からは栽培が始まり、2016年からは山内さんが参加しています。

栽培できるのは年1回のみ。長いスパンでの試行錯誤が必要。

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(左:山田さん、右:齋藤さん)

第一通信工業では約9反ある畑でオタネニンジンを栽培中。山内さんを責任者に、会社顧問の鈴木守さん、現場で働く2名の計4名で植物栽培事業に取り組んでいます。栽培にあたっては、地元農家を訪ねて育てるコツを教えていただきました。しかし「種があるから芽が出るという、簡単なものではない」と山内さんが言うように、思い通り行かないのが現状。現場で畑仕事にあたる齋藤和善さんも「難しいし不安もあるが、その中でやっていくしかない」と決意のほどを語っています。いずれにせよ年1回しか栽培できないため、長いスパンで試行錯誤を重ねないと結果につながらないというのが実情のようです。

地域貢献という思いも大切に、採算が取れるよう事業化に向けて推進。

現在は町や農家さんから苗などを協力してもらい、地元農家から土地を借りて栽培研究を行っている段階。しかし会社の事業でもあるため、ゆくゆくは採算を取れるようにしなくてはなりません。とはいえ「売上だけ得られればいいというものではない」と山内さんは話します。「地域貢献という思いも大切に、町や地元の飲食店なども巻き込んでいかなければ」と今後への意気込みを語っていました。町内にはオタネニンジンの天ぷらを出すお店のほか、薬用人参湯が楽しめる温泉もあります。事業には今後、収穫後の活用法も含めた本格的な事業化計画が必要。伝統産業復活の試みは、次の段階に入ろうとしていました。

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